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~贈り物のマナー~


 人から人へ感謝の気持ちを、または記念すべき日のお祝いの気持ちを込めて贈る「贈り物」。心を込めて贈り物をしたいのだけれど、いざとなると儀礼的なあれこれが気にかかって「失礼にあたらないかしら」と二の足を踏んでしまってはいないでしょうか。
 デアトレ読者の皆さんにはおなじみのクリスマスプレゼントやバースデープレゼント以外にも、日本には古くからさまざまな「贈り物」の文化があります。ちょっとした手みやげやお見舞いをはじめ、お中元・お歳暮、また結婚、出産祝い、入学祝いなど人生の転機に贈るお祝い......。
 場面に合わせたマナーをわきまえ、美しい作法で相手に自分の真心を伝えられる女性は素敵なもの。今回は、スマートに「贈り物」を贈るために最低限おさえておきたいマナーについてご紹介します。


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1、手みやげの渡し方
 親しい友人の家やお世話になった上司のお宅にお呼ばれした時など、機会の多い「手みやげ」ですが、手渡しする際のマナーについ無頓着になっていませんか? よく見かけるのが、お店の紙袋に入れてそのまま手渡ししている場面ですが、基本的に手渡す時は手さげ袋から出して両手で相手に渡しましょう。ただ、ケーキなどの持ちづらいものや、形の崩れてしまうようなものは紙袋のままでもOK。ただし贈る際、「このままのほうが持ちやすいかと思いまして」と一言添えることを忘れずに。
 手みやげを渡す際に、個人的に最も美しいと思う作法はやっぱり風呂敷に包んで渡すこと。一枚持っておくと何かと便利ですし、風呂敷を解いて渡す所作が美しく、何より相手のことを大切に思う気持ちが伝わります。
 また、手みやげを渡す際に決まり文句のようによく耳にする「つまらないものですが」という一言。謙遜は美徳だという考えもあるかとは思いますが、言葉のニュアンスとして考えてみれば「つまらないもの」と言われて受け取るより、「美味しいものを見つけたもので」と言われて受け取ったほうがより美味しそうだなと相手は感じるものです。ほかにも「ご笑納ください」という言葉もありますが、これも変に謙遜せず「お納めください」と一言添えて丁寧に手渡しすれば気持ちは十分に伝わるはずです。


2、贈ってはいけないもの
 結婚祝いに必要なものだからといって、包丁など「切れる」ものを贈ってはいけないのと同じく、贈り物をする時はその状況によって様々な「贈ってはいけないもの」があります。例えば、新装開店や開業など、贈る相手が新しい拠点を築いて新たな門出を迎える場合などには、ストーブ、灰皿、コンロといった火に関係する火事を連想させるものはタブーです。また、入院中のお見舞いに関しても、切り花ではすぐ萎れてしまうからと鉢植えの花などを贈ってはいけません。これは「根つく」「寝つく」という意味を持ち、退院が遅れる、または病気が長引くなど、縁起が良くないとして避けられます。
 せっかく相手のことを思って贈り物を選ぶのに、これを知らないばかりにお互い嫌な気持ちになるのもつまらないので、ぜひ憶えておいてほしいポイントです。


3、お返しのマナー
 贈り物をもらうのはうれしいけれど、反面、お返しのことを考えると頭が痛いという方も多いのではないでしょうか。確かにお返しというものは渡すタイミングからしてとても難しいものです。基本的に、もらったらすぐにお返しをする、ということは避けた方がいいと思います。すぐにお返しをしてしまうと、モノのやり取りだけがイメージとして先行してしまい、人と人との気持ちのやり取りという「本質」の部分がおざなりな印象を相手に感じさせてしまうからです。
 どんな贈り物でもそうですが、根本的に「贈り物」は気持ちと気持ちの贈り合いだと思います。ですから、贈る時はもちろん、贈られた時も相手の気持ちをよく汲み取り、相手の立場に立ち、「心」のこもったお返しを考えてほしいと思います。

~立食パーティーでのマナー~


 みなさんは、立食パーティーに招かれたことはありますか?
 社会人になると、クライアントの創立パーティーや新製品発表会、PRイベントなどなど、ビジネス関係の立食パーティーに出席する機会が増えてきます。学生でもデアトレ読者の皆さんなら、カジュアルな結婚パーティーや謝恩会などで経験されることと思います。
 マナーというと着席式の場合をイメージしがちですが、立食でも押さえておきたいマナーがあるのです。今回は、覚えておいて損はない、立食パーティーのマナーについてお話ししたいと思います。たくさんの人と、楽しい時間をともにするために、ぜひ心得ておきたいものです。


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1、料理のスマートな取り方は?
 パーティー会場の壁際に、ずらりと並べられた大皿料理。どんな順番で取ればよいか、迷うことがありますね。料理はふつう、フルコースと同じように、前菜、メイン、デザートの順で並べられています。普通は、入口付近に前菜が置かれることが多いので、ここからスタートしましょう。料理は、もちろんお腹のすき具合と相談しながら選びます。すべてを取る必要はありません。
 料理に添えられているカトラリーがありますが、フォーク型とスプーン型のサーブ用カトラリー2本を、片手で使わなければいけないと思い込んでいませんか? これは慣れていないと難しい上に、ゲストの行為としてはNG。片手で華麗にカトラリーをあやつるのは、サービスのプロの仕事です。私たちは、両手できちんと持って、料理を取りましょう。
 そして、お皿に盛る量について。立食パーティーでは、少量を何度もいただくのが基本です。料理の味がまざってしまうほど山盛りにするのは、見た目も味わいもだいなしにしてしまいます。お皿の面積の7割までとおぼえましょう。また、次の料理を取るときは、新しいお皿を使うのが鉄則です。汚れたお皿は会場のサービススタッフに渡すか、テーブルに置くこと。お皿を持ち歩いてウロウロするのは、みっともないことです。


2、グラスを持って会場内を移動してもいい?
 料理のお皿を持って移動するのはいけませんが、グラスはOK。その際、タンブラーやワイングラスには、紙ナプキンを巻きましょう。これは、手が冷えたり、水滴でぬれてしまうことを防ぐ意味があります。タンブラーの底から自然に包むようにしたり、ナプキンの上にワイングラスを置いてナプキンを親指で折り返すのもよいですね。左手でグラスを支え、右手を添えると安定します。女性はグラスを両手で持っているほうが、エレガントに見えることをお忘れなく。
また、立食パーティーでは、よく自分のグラスがどれかわからなくなってしまうことがあります。自分のグラスであることがわかるようなマークを用意しておくと便利。その際、ゴムなど生活感のあるものよりも、細めのリボンなどがおすすめです。


3、名刺交換をするときのポイント
ビジネスの立食パーティーでは、名刺交換を何度も行うことがありますね。「あれがなかなか難しい」という声をよく聞きます。では、スマートに受け渡しをするコツをお教えしましょう。
名刺はバッグの出しやすい部分か、ポケットに入れておきます。交換の際は、グラスやお皿はテーブルにいったん置いて両手で行います。どうしてもグラスを置く場所がない場合は、グラスを持った手を添えましょう。片手での受け渡しは、エレガントではありません。そして、いただいた名刺は、確認をしたら汚したり紛失しないよう、すぐにしまうことが大切です。いただいた名刺をその場に忘れていくことほど、失礼なことはないので、注意しましょう!

~フレンチ・イタリアンのマナー~


 「食事のマナー」というと、フランス料理を思い浮かべることが多いと思います。高校生の頃に、レストランでマナーレッスンを受けた方もいらっしゃるのではないでしょうか。デアトレ読者の皆さんのご両親が若かった頃は、きちんとした西洋料理=フランス料理でした。日本人にとって、カトラリー、ナプキン、フィンガーボールなど、テーブルに登場するアイテムすべてが目新しく、難しく映った時代があったのです。
現代の皆さんは、幼い頃から、ファミリーレストランなどで、ナイフやフォークに慣れ親しんでいます。そして、フランス料理も、料理内容の変遷とともに、マナーについてもずいぶん緩やかになってきました。ビストロに近いカジュアルなレストランが主流であることも一因だと思います。そして最近は、フランス料理よりもイタリア料理の方が気軽に楽しめると人気が高いようです。
今回は、そんなカジュアルなフレンチ・イタリアンでも、ここだけはおさえておきたいマナーについて、ご紹介しましょう。


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1、ナプキンのスマートな使い方
 ナプキンはいつ広げたらいいのか、タイミングに困ることはありませんか? できるだけ周りの人と同じ時に広げるのがベストですが、そのきっかけになるのが「初めの注文」注文です。まず、飲み物のオーダーをすると思いますが、オーダーをし終わって、メニューをお店の人に渡したら、そのタイミングに。
また、よく見かけるのが、ナプキンをひざの上に置いたまま、ご自分のハンカチやティッシュペーパーで口元を拭いているというシーン。ナプキンは、その食事中、通して使ってよいものです。端をつかって口元を拭いてもOK、口紅などがついてしまったら、少し織り込むようにするときれいです。
そして、最後に席を立つときも注意を。あまりきちんとナプキンを折りたたんでしまうと、「料理はあまりおいしくありませんでした」と店側に伝えてしまうことになります。軽くたたんで、テーブルに置きましょう。


2、料理をシェアしたいときは
テーブルについたそれぞれが、異なる料理を注文したとき、どうしても他の人のお皿が気になる...。その気持ち、よく分かります。ビストロやトラットリアなど、ごくカジュアルな店ならば、特に気にしなくても大丈夫。ただ、料理の受け渡しは慎重に。落としてしまっては、もったいない上に、店にも失礼です。
では、一品ずつ運ばれてくるコース料理の時はどうでしょうか。実際に、料理の交換あまり格好良いものではありません。そのためにメニューのチョイスは後悔なく。...とはいえ、どうしても味見がしてみたいときは、店の人に相談しましょう。タイミングを見計らってお皿を交換してくれたり、別皿に取り分けてくれたりと、それぞれの店のやり方で希望をかなえてくれます。あくまでも、自分たちでお皿を交換したり、一切れずつを相手のお皿に入れ合ったりしないように。食事は、スマートに楽しむのが、大人のマナーですから。


3、ワインのマナー
 フランスとイタリアは、共にワイン大国。食事の名脇役として、ワインはなくてはならない存在です。
「お酒は好きだけど、ワインはよくわからないし、難しそう」。
確かに、ワインは星の数ほど種類があり、値段もピンからキリまであります。これを極めるのは、至難の業。レストランでは、とにかく、プロにお任せするのが一番です。
男性と食事に行った場合、ワインリストは男性に、女性同士の場合は、予約を入れた人(もてなす側)に渡されます。よく分からなければ、正直にそれを伝えましょう。そして、どれくらいお酒が飲めるのか、料理の内容、予算まで相談してしまいます。これは、少しも恥ずかしいことではありませんので、ご心配なく。店側は、ゲストのより多くの情報を得ることで、ベストなサービスを尽くします。
基本的に、ワインは男性が女性に注ぐもの。店の人に任せるか、テーブルに男性がいればその方にお願いしましょう。ワイングラスは手に持たず、テーブルに置いたまま注いでもらうのがマナーです。
グラスはかならず脚(ステムと呼ばれます)の部分を持ちます。これは、ワインの温度を保つため。ブランデーグラスのように本体(ボウル)を持ってはいけないのです。乾杯の際は、軽くグラスを上げる程度がスマート。グラスを合わせるときは、割れたりしないように注意が必要です。

~和食のマナー~


 デアトレ読者のみなさんは、あまり本格的な和食を食べに出かけるという機会はまだないかもしれませんね。
 和食は日本人の基本です。そして、基本だからこそ、その人のマナーが問われるシーン。今日は、知っておくと役に立つ、和食のマナーについてお話ししましょう。懐石料理のマナー、お茶でのマナーなど、和食のマナーにはいろいろありますが、まず、デアトレ世代のみなさんにおぼえておいていただきたいのは、次の3つ。和食は目上の方と一緒にいただくことが多いと思います。「この料理のときはどうやって食べたらスマートかな?」と疑問に思ったら、正直に質問して、教えていただくのもよいでしょう。


 

 

1、和食と服装
 和食はお座敷でのおもてなしが多いもの。服装は、正座をすることを想定して決めましょう。あまり短いスカートで、正座したときに膝が見えてしまってはNG。ロングスカートか、きちんとした印象のパンツスタイルがおすすめです。また、高価な漆器やお膳で供されることも考えて、傷をつけないようにアクセサリーは控えめなものにするのもポイントです。


2、料理を口に運ぶとき
 お箸を運ぶ時に、受け皿代わりに手皿を添えて食べるに受け手を添えて食べる......若い女性に多く見られます。でも、これは自分ではていねいなつもりでも、とても見苦しいしぐさだとおぼえておきましょう。和食では、器を持っていただくのが基本です。持てない大皿の料理は、少し小皿に取り分けて。


3、お椀のふたは、どうしたらいい?
 お椀のふたがあかない!ということがありますよね。そんなときは、あわてずに、左手でお椀を持ち、右手で蓋を軽く押し付けながらまわすようにすると、空気が入って開けやすくなります。水滴がついている場合が多いので、蓋がゆるんだら、少しあけて、一瞬動作をとめます。ふたはそのまま右側に、裏返して置きましょう。裏返しにしないと、水滴が机についてしまうだけでなく、器に傷がつく危険があります。汁をすべていただいたら、元通りふたをします。

食事の仕方は、その人の日頃の生活ぶりをあらわします
〜食事のマナー〜


 食は人間の基本。人は親から、一番はじめに「食べること」を学びます。
 食事のとき、一度注意して周囲の人々を見てみてください。みんな、どんな風にふるまっているでしょうか。まず、姿勢はどうでしょうか。きちんと背筋を伸ばしていますか? それとも背中がまるまっているでしょうか。お箸を、フォークを口に運ぶしぐさは、どうでしょう。会話の合間に、さりげなく?それとも、おしゃべりをしたまま、振り回しているでしょうか。



 日常、行っている動作がそのまま表れるのが、こうした食事のシーンです。さあ、どうでしょう。美しく食事ができる人は、仕事もスマートにこなしていると思いませんか?そして、あなたはどうでしょうか。こう問われると、ちょっとドキッとしますよね。


 結婚式やはじめてのデート、大切な人のおもてなしなど、ここぞというときのために、ふだんから食事のマナーに気をつけておきましょう(和食、フランス料理……ジャンル別の食事マナーは、次回からお話したいと思います)。


 やはり、大切なのは姿勢です。いつも背筋をピンと正しておけたらよいのですが、慣れていないと疲れてしまいますから、せめて食事のときだけでも姿勢に気をつける習慣をつけてみましょう。あまり椅子に深く腰かけないようにして、背骨を意識してまっすぐ座ります。肩の力は抜いて、リラックスを。これだけで、気持ちがシャンとしますから、不思議です。きちんと両手をテーブルの上に置いて、あとはゆったりした気分で食事を楽しみましょう。お弁当でも、ファーストフードでも、何でも基本は同じです。毎日の小さな積み重ねが、マナー美人をつくるのです!

<information>
 9月3日、新横浜に、「新横浜ラントラクト」http://www.lentracte.jpがオープンしました。カフェ、レストラン、アーユルヴェーダサロンからなる複合施設です。1階のフレンチ・カフェとセレクトショップ「ラ メゾネ」を、私カズコ・ロッシュがプロデュースしました。
 カフェでは、このデアトレでご紹介してきたレシピもメニューに登場しています。しっかりとした食事はもちろん、旬の野菜のタルトなどの軽いランチ、デザートまで、一日中、使い勝手のいい空間です。
 また、ショップは、オリーブオイルやハチミツなど、私が長年愛用してきたものを集めてみました。カフェもショップもフランスにいるような気分が楽しめます。
 ぜひ、足を運んでいただき、ロッシュ家の味を堪能していただければ幸いです。